(、著)のp9 問題1.1 6 の解答・解説
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(、著)のp9 の解答・解説
問題1.1 6 実数の演算(加減乗除)は有理数の演算と実数の連続性を用いて定義される.たとえば積は次のように定義する.実数
,
に対して,上の問5(5)
「任意の実数
はある単調増加な有理数列の極限となる.」より有理数列
,
で
,
となるものが存在する.そこで
と定義するのである.数列
はつねに収束し,その極限は
,
のとり方によらないことを示せ.
(解答)
,
が正のとき,
,
を,項がすべて
以上である単調増加な数列とすると,
は単調増加で有界な数列であるから収束する. その極限を
とする.
一般に
,
が各々
,
に収束する数列とする.
,
は収束するから有界なので,
,
とすると,
となるから,
も
に収束する.
(ii) (i)以外のとき,
,
を満たす整数
が存在する.
,
は,単調増加な有理数列で,
,
となるものが存在する.
は単調増加で有界な数列であるから収束する.その極限を
とする. このとき,
の極限は,
となる.
,
が正なので,(?)より, 一般に
,
が各々
,
に収束する数列ならば,
も
に収束するので,
の極限は,
となる.
(i),(ii)より,いずれの場合にも,数列
はつねに収束し, その極限は
,
のとり方によらないことが示せた.
ポイント:
,
は単調増加な数列であるが,
は単調増加な数列ではない例は,たくさん存在する.
,
の項がすべて
以上のとき,
,
が単調増加な数列ならば,
も単調増加な数列である.
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